はじめに
こんにちは、バーグハンバーグバーグのまきのです。わたしは今、下町の人気観光スポット「浅草」に来ております。
わたしは初めてしゃべった言葉が「うますぎワロタ」だったと母から聞かされたぐらいおいしいものが好きなんですが、中でも好きなものはカレーです。
カレー…。小学生の好きな食べ物天下一武道会で常に優勝候補と呼び声が高い国民食で、逆に嫌いな人を探す方が難しいぐらいみんな好きなアレですね。白米、ナン、うどん…様々な食べ物との相性もバツグン。いまこうして思い浮かべただけで服にカレーがはねたような幻覚に襲われました。医者に診てもらった方がいいかもしれません。
こちらが雷門をくぐった先にある仲見世。250メートルの通りの両サイドには様々なお土産屋さん、食べ物屋さんがずらっと並び、日本人だけではなく日本以外の国籍を持ちし者(外国人のこと)で賑わう人気観光スポットとなっております。
さて、こういう人が賑わっているところに来ると、頭を悩ませるのが「メシ屋、どっこも混みまくってる問題」かと思います。せっかく女の子と浅草デートに来たはいいものの、お目当てのお店が2年待ちの大行列、みたいな状態になって待ってる間に餓死…なんてことも可能性としてあるかもしれません。
なので、今回は浅草の隠れたカレーの名店をいくつかご紹介したいと思います。浅草とカレー、あまり結びつかなさそうなイメージですが、けっこうあるみたいなんですよ。こちらの記事をご覧いただいた暁には服にカレーがつく幻覚に悩まされるかもしれませんが、ぜひ行ってみてください。
究極のカレー南蛮が自慢の「翁そば」
最初にご紹介したいのは、「翁(おきな)そば」。きそばの専門店と掲げている通り、おそばがスーパーグッドなお店なんです。
中に入ると、昭和にタイムスリップしたような昔ながらのイキフン(雰囲気の業界用語のこと)が懐かしく感じられます。小上がりなんかもあってゆっくりできそうですね。
壁に掲げられたお品書き。シンプルながらも味に絶対の自信がありそうな、そんな説得力が嬉しいですね。
ここで注文したいのは、カレー南ばん!!!!翁そばさんのカレー南ばん、マジのうまさがあるんですってよ!
こちらが件のカレー南ばん。表面張力で張り付いているのでは…と思うぐらい器の限界まで盛ってくれています。大盛りとかではなく、こちらがスタンダード。
ご覧ください。時々、このようにあぶくがボコっと出てきます。この煮えたぎり感が食欲をそそりますね…。
箸を入れてみると、ずっしりとした重みが。そして麺を持ち上げると、あつあつのカレー汁が絡みまくっておいしそう!麺も長すぎず短すぎずの丁度いい長さで食べやすくなっておりますね。
それでは、いただかせていただきます。ズズッ。
あ〜〜〜〜なっっっっつかし〜〜味〜〜〜〜…。
食べた瞬間、母に抱かれていた幼き頃を思い出しました。昔ながらの味をそのまま今にも伝えてくれるような、そんな「良さ」が凝縮されている…。
存在感のある気持ちいい辛さ、しっかりとした食感の麺+シャキシャキの玉ねぎ+やわらか〜い鶏肉、そしてどろっとしたカレー、この4種類の全く方向性の違う食感を持ったものがこんなにキレイにまとまるなんて…。こんなのロックバンドだったら一瞬で解散してますよ。それを束ねる店主のおやっさんはもしかすると超敏腕プロデューサーなのかもしれません。
ズズズ…。
ごちそうさまでした!「暑い時に熱いものを食べると良い」という言葉とおり、夏に汗をかきながら食べると最高の味わいになることうけあいです。お昼ごはん、夕食にスーパーおすすめです。
ちなみに、事前にお願いするとこのようにおそばとカレーを分けてくれるので、つけ麺的に食べるのもよいみたいですよ。
■至高のカレートースト、「若生」
お次はこちら、背の高いビルの合間にちょこんと建っている、見落としてしまいそうなたたずまいが可愛らしい「若生(わかお)」です。早速入ってみましょう。
ご高齢の夫婦が二人で切り盛りをしている喫茶店で、こちらもノスタルジックな気持ちにさせてくれる内装が疲れきった現代人を優しく癒してくれそうです。
メニューの中から選ぶのは、「カレートースト」。イメージではそのまんまトーストの上にカレーをかけたシンプルなものを想像しています。実物はどうなんでしょうね!
ちなみに若生の店内は、二匹のねこが我関せずな感じでうろうろしております。整った顔立ちが凛々しいです。人に慣れてはいますが、テーブルや椅子には決して乗ってこないよく教育されたねこ様でした。
エサがありそうな感じで手をだすと、スンスンにおいを嗅いでくれました。しかし何も無いと分かると意地悪おじさんと認定したのか、一生相手をしてくれなくなりました。悲しかったです。
そうこうしている間にカレートーストの到着です。
コォォォ…。なんと食欲をそそるビジュアルでしょうか。一瞬「カレー冷奴なんか頼んでないぞ!」と思ったんですが、その目で確かめると確かにカレーがかかっているのはフカフカのパンでした。
圧倒的な高さです。身長2mmの人間がこの上から飛び降りたら間違いなく死んでしまいそうな高さ。カレーがかかっているので分かりにくいですが、このトーストは6つのピースに分かれており、それぞれ二口ほどで食べられる手頃な大きさになっているんです。女性にも優しい大きさですね。
それでは僭越ながら、いただかせていただきっしゃります。はむっ
ああ〜〜〜…
これは…
まさしく…
すみません、今一瞬だけ記憶が過去にさかのぼってしまい、そこで感想を言ってしまいました。ということは、冒頭で紹介した「生まれて初めてしゃべった言葉」のエピソードは、カレートーストを食べた感想だった、ということだったんですね…。すごい発見です。意識を過去にさえ遡らせるうまさを持っているカレートースト。尋常ではありません。
パンがフワフワでもっちもち。パンの甘みとカレーの辛みがまさに絶妙なバランスで混ざり合っています。カレー自体はどちらかというとハヤシライス的なややシャバシャバとした仕上がりですが、奥の方に確かな辛さも持ちあわせており、もう何というか説明すんのも煩わしいほどウマイです。
よければどうぞ。あ〜〜〜〜
〜〜〜〜
ん。はい、昔のトレンディドラマみたいなことをしてしまったばっかりに、読者の皆さんの怒りが一本の指となってわたしを糾弾していますね。しかし実際食べさせてあげられないのが何ともつらぽよなところ。ぜひ食べに行ってもらいたいものです。
さて、ここで謎の事件が勃発。カレートーストをおいしく食べていたのに、気がついたら無くなっていました。どうして…??
もしかすると食べ物って、食べると無くなるんですか!??!
実に困りましたね…。では仕方がありません。
おかわりだーーーー!!
というわけで、カレートーストおかわり入りました。味、食感、お店の雰囲気も合わせて、「一生食べたい味」でした。こちらもオススメ!
■謎が謎を呼ぶ「こおりカレー」
さて、最後は浅草駅から南東へ猛ダッシュで3分ほど行ったところ。
やってきたのが、隅田川を渡って少し住宅地に入ったところにある「カフェ・ラティーノ」。カレーが自慢のお店のようです。
マスターの趣味である自転車が飾られており、その下にはレトログッズが並べられています。太陽光も多く取り込まれる構造になってとても過ごしやすい!
棚の上においてあるカラオケマシーン、なんか懐かしいですね。こういった懐かしのおもちゃも並べられていて、数時間単位で居座りたくなる遊び心も素敵です。
こちらがメニュー。やはりカレーが自慢のようです。
アイスクリームカレーもやや気になりますが、ここで注文するのは、メニューにのっていない裏メニュー。前日に予約をしておかないと食べることができない「こおりカレー」をいただきたいと思います!
こちらがその「こおりカレー」。お皿までめちゃくちゃヒンヤリしています。カレー特有のドロっとしたあの感じはありませんね。
横から見るとこんな感じ。お米は冷たいですが冷蔵庫に何日も放置したようなカチカチ感はなく、ほどよい柔らかさを保っています。そしてその上に、凍ったカレー。ザクザクとした凍った塊がこれでもかと盛られています。さらにコーン、ベーコン、トマト、きゅうり、ゆでたまごがうず高く積まれ、圧倒的な存在感を放っています。
マスターに発案のきっかけを聞いたところ「カレーを作り置きする時に冷凍してるんだけど、凍ったまま食べてみたら意外とイケたからメニューにしてみた」とのこと。豪快なマスターです。
それでは、いただかせていただきんさっしゃりますですね。スッ
おお…これは…うまみが…うまみがある…。
細かい塊になった凍ったカレーを口に含んで噛むと、マジで凍ってるのでザクザクと砕く音が聞こえました。本当に冷凍されたカレーを食べてるイメージです。でもカッチカチというわけではなく食感は柔らかでした。
そして口の中に含んでいると、後からカレー特有のあの辛味が追いかけてきました。氷解した瞬間に顔をだす分、冷たさと辛さの共演がとても斬新でおいしいんです。きゅうり、ベーコンなどの違った食感と合わせて食べてももちろんスーパーグッド。カレーと真摯に見つめ合ってきたマスターならではのこだわりが感じられます。
さらにマスターが途中で渡してきたのは焙煎ごまドレッシング。 カレーにごまドレッシング、なかなか結びつきませんが、ものはためしで混ぜてみると、全体がとてもまろやかに!コーンやきゅうり、トマトも合わさることで、サラダ感覚でスイスイ食べられます。こりゃうめ〜〜。
ちなみに、わたくしトマトが嫌いなんですよ。トマトか100万円が海で溺れてたら間違いなく100万円を助けにいくぐらい、トマトにはちょっと距離をおいています。
で、今回のこおりカレーには思いっきりトマトがのっており「やべっ」と思っていました。しかしカレーと一緒に食べてみると、カレーの辛さとトマトの酸味がちょうどうまく混ざり合って、むしろおいしく感じました。嫌いなトマトさえもおいしく昇華させてくれたこおりカレーに、惜しみない拍手を送りたいと思います。
いきなり行って食べることはできないので、予約してから召し上がれ!
ちなみに今回は斬新な味だったので、母の面影を思い出すことはありませんでした。
ビュッ
ッターーーーン!!!!
■おわりに
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介したお店以外にもまだまだ名店は浅草中に存在しております。散策するだけでも楽しいので、今度の休日にはぜひ浅草に足を運んでみてはいかがでしょ〜〜か。
それではさようなら。
今回ご紹介したお店情報
【カレー南ばんの翁そば】
営業時間:11:45~15:00 / 16:30~19:30
定休日:日曜日
【こおりカレーのカフェ・ラティーノ】
営業時間:11:30〜14:00 18:00〜21:00
定休日:日曜日・祝日
【カレートーストの若生】
営業時間:10:00〜17:00
定休日:木曜日
●ライター:まきの ゆうき
株式会社バーグハンバーグバーグに所属する人。横浜でカレーを食べていたら店員のインド人に「カミガタ、スゴイ」と言われた実績を買われてこの記事を執筆した Twitter:@yuuki