稀代のクソぶっかけ番組こと「くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン」の番組公式本が発売されるそうですよ!

番組が終了して軽く10年以上経つというのにこのタイミングでオフィシャルBOOKが出るなんて! 飛ばしてはくれてんのね!

 

くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン 番組オフィシャルブック

いまだに強火のリスナーを抱える伝説の深夜ラジオ番組ですが、書籍という形で記録が残されるのはこれが初!

いやまいったね(テノール編)

 

くりぃむしちゅーの有田さんいわく、番組は終わったのにいまだに新規のリスナーが増え続けており、当時のラジオのネタについて尋ねられることがしょっちゅうあるとのこと。

そして「何年も前の話だし自分たちも覚えていない。情報がまとめ読みできる番組公式本とか作ってくれないかな?」とスタッフに無茶振りしたそうな。

ちなみにこれは2015年の話。それから6年の月日を経てようやく実現! どんだけ待たせるんだ! 俺はあみんか!

 

そんなことないよ!!

たしかに深夜ラジオに途中参戦するのは難しいし、すでに終了してる番組ならなおさら。

でも、そのハードルを超えてなお余りある面白さがくりぃむしちゅーのオールナイトニッポンにはあるんです!

そしてこのオフィシャルBOOKは最高の入門書になるでしょう。

 

 

くりぃむANNってどんな番組だったの?

高校時代からの同級生であるくりぃむしちゅーが、ただただバカな話をするだけのラジオでした。

真面目な話は一切ナシで、大の大人が夜中の1時からうんこちんこと高校生の部室みたいなトークを繰り広げるのみ。

※ダイエット企画のラストスパートで生放送中にイチジク浣腸をして、大便の分だけ痩せようとするなど。(結局糞は出なかったので浣腸した分だけ体重は増えた)

 

リスナーとの関係も濃厚で、電話をつないで直接トークをしたり、くりぃむの2人をいじるメールも臆面なく採用したり、逆にハガキ職人をいじりまくったり。他のラジオ番組とは比べ物にならないくらい距離が近いのも特徴的でした。

有田さんとリスナーが悪ノリしながら上田さんをイジる。上田さんはカリカリしながら大声でツッコむけど、「内心、おイジリが頂戴できてシメシメと思ってるんでしょ?」とまたイジられる。

そんな雰囲気が醸成されていて、ラジオを聴いてるだけの僕たちも深夜の悪ふざけに参加することができたんです。

 

僕が聴いていたのは高校〜大学の頃。

深夜にラジオをつけて家族を起こさないように声を殺して笑ったり、MDに録音して次の週になるまで何周も何周も聴き返したりしていました。僕のように「深夜ラジオの原体験はくりぃむANNだ」という人も多いんじゃないでしょうか。

惜しまれつつ2008年に最終回を迎えることになったのですが、ラジオスタッフが語ったところによると、『くりぃむさんのオールナイトは、やってた頃より終わってからの方が評価が上がってる』とのこと。

体感ですが、放送当時よりリスナーの数は数倍になっているような気がします。

番組終了してもなお、熱量の高いファンを生み出し続けている稀有なラジオ番組。それがくりぃむしちゅーのオールナイトニッポンです。

 

いやまあ、それは……ねえ?

噂が噂を呼んで、って感じじゃない? くりぃむ上田さんも「友達3人に勧めろよ」って言ってたし。

 

何?「最近聴いたけど面白い!」って言ってる人がいたって?

 

へ〜。ふ〜ん。

 

 

 

有志がまとめサイトを作っていたり、放送終了後もポッドキャストにてアーカイブが残っていたりしたので、そういった情報を元に後追いでハマることができたのだと、建前として言うことはできます。

ただ、どうしても「過去の放送が違法アップロードされている」という現状は無視できません。

難しい問題なんですが、いまだに数字が獲れちゃう面白いラジオなのでインターネットには当時の音源が全て上がっているんです。

 

10年以上前に終わったはずの番組なのに、ちょっと検索すれば誰でも聴けてしまうし、全159回なのでちょうど追いつけてしまう。そして、時事ネタもなくずっと無邪気にバカ話をしているだけなので今でも色褪せずに面白い。

その結果、単なる過去の伝説ではなく今でも検証可能な伝説となってしまいました。

もちろん褒められたことではありませんが、これが原因となって息の長い熱狂を生んでいるのもまた事実…。

 

だからこそ、オフィシャルBOOKがありがたい!

今までは伝聞やまとめサイトなどの断片的な情報でその文化に触れるか、アングラな手法で参入するしかなかったくりぃむANN。

そこに、オフィシャルBOOKという形で最高の入り口ができました。これで心置きなく新規リスナーを名乗れるぞ!

 

<番組オフィシャルブック内容>

●くりぃむしちゅー巻頭スペシャルインタビュー
●名言&神トーク集 part1
●リスナー大好き!あの事件、あのキャラ、コーナー
●担当、変わりすぎ!?歴代ディレクター&構成作家インタビュー
●全164回の放送トピックを網羅!番組クロニクル
●名言&神トーク集 part2
●「くりぃむしちゅー熊本復興支援チャリティトークライブ」レポート
●フリートーク傑作選

ニッポン放送 NEWS ONLINEより

内容も充実!

ヘビーリスナーであれば「絶対、あの事件あのトークが入ってるだろうな」と分かりますし、いまだにネタにされ続けているあらゆる要素を抑えることができるはず。

「あったかくして寝ろよ」「口をつぐむわけにはいかないか」「かまわんよ」「マックミラン」など、くりぃむANNを形作るお決まりのフレーズたちも網羅してくれることでしょう。

 

この一冊があれば、あなたもくりぃむしちゅーANNリスナーだ!!

 

それが違うんです。

今から矛盾したことを言いますが、くりぃむしちゅーのオールナイトニッポンはまだ終わってません!

 

くりぃむANNは最終回を迎えた後もことあるごとに復活特番が放送されており、その度に界隈を賑わしています。ハガキコーナーもまだまだ募集中。

次に復活するのはいつかは分かりませんが、オフィシャルBOOKも発売されることですし、きっと近いうちにまた復活してくれることでしょう。

くりぃむしちゅーANNの熱気は現在進行形です。

 

チャリティトークライブ情報 NEW2

また、今はコロナで開催が自粛されていますが、熊本地震復興のためのチャリティーライブも毎月行われていました(次回開催は6月予定)。

テレビで見ない日はない程のメディア王に生で謁見できるチャンス!

何より、このトークライブはくりぃむANNの『イズム』を引き継いでいるので、リスナーであればより楽しめることでしょう。

今からリスナーになっても遅すぎることはありません! 新参でも十分楽しめるコンテンツなんですよ。

 

オモコロのリスナーたち! もいっちょ集合!

オモコロライターにもくりぃむしちゅーANNのヘビーリスナーがいます。

彼らからも番組公式本出版祭りとしてコメントをもらってきました。

 

それぞれ話し出すと止まらないので、こちらの3点を聞いてます。それでは各コメントを見てみましょう!

 

 

 

 おおきち

■くりぃむANNの思い出

番組の中で自然発生したお決まりの流れがどんどん増えていくところが好きでした。

例えば、この番組の暗黙の了解で「ハガキやメールの宛先は上田が読む」というのがあるのですが、上田をイジるコーナーの場合でも上田が宛先を読むことを強制され、上田は最初イヤがるけど、なぜか有田が一言言うと(主に直前まで上田をイジっていた文言)、素直に上田が読む……というお決まりのノリが大好きでした。

 

有田「じゃあ上田さん、宛先をお願いします」
上田「いやだよ! こんな下品なコーナーは今日まで!」
有田「いや、宛先を」
上田「もう今日で終わりだよこんなコーナー!! リスナーももう送ってくんな!!」

 

有田「へぇ〜? 上田さん漢気ないんすね」

 

上田「……郵便番号100-8439。ニッポン放送くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン『例えてガッテン』それぞれのチーム係まで。勝ったチームにはガネックをプレゼント」

こういうお決まりのノリが番組全体で20個以上あったと思うので、聞けば聞くほど「あれだ!!!」と楽しめる所がこの番組の魅力だったと思います。

また、リスナーがその流れをハガキ等で改良してくりぃむの二人に還元されるという流れもあり、本当にずっと面白かった番組でした。最終回の最後にこれまでの神回が流れる演出には涙しました。

そのあとの「アリケン」「ホリペイ」「むちゃブリ!」というTV番組なども、ラジオの有田が出ていてリスナーとしてはめちゃめちゃ楽しめました。

 

■印象に残っている回

みんな選ぶと思いますが『済々黌ラグビー部祭りの回』

【済々黌ラグビー部祭り】

くりぃむしちゅーの母校「済々黌高校」の思い出を話すだけの回。本当にただそれだけなのに信じられないくらい面白い。

2人の恩師「黒瀬先生」いけすかねえ先輩「なせん」最強の同級生「ぷ」など、その後も10年以上にわたって話題に上がり続けるようなスターが登場。

この回を聴いてないとくりぃむANNの半分も楽しめないほど。

 

■好きなハガキコーナー

「上田晋也のオシャレだからねぇ」

このコーナーを聞いていたので特番のミドル3(くりぃむ・雨上がり・さまぁ~ず)のファッション対決は何度も見ました。

【上田晋也のオシャレだからねぇ】
ファッションセンスが終わっている上田さんをしこたまバカにするコーナー。

このコーナーが始まると上田さんはめっちゃカリカリする。リスナーはそんな上田さんが見たいのだ(上田さんも内心喜んでいるのである)。

 

 

 みくのしん

■くりぃむANNの思い出

僕はラジオを全く聞かないんですがくりぃむANNだけは不思議と聴き続けることができました。

当時の僕はお笑い芸人になりたかったんですが、くりぃむしちゅーの仲がいい感じというか、芸人なのに普段からこういう関係なんだろうなーという所が聞いててすごく憧れました。

あと、くりぃむの2人しか知らないであろう完全な身内話を良くしてたんですが、まさかそんな他人の身内話で爆笑するとは思いませんでした。あれにはかなりビビった。

 

■好きな回

済々黌ラグビー祭りみたいな回。めっちゃ面白かったなー。

それこそ上田と有田の学生時代ラグビー部の話なんだけど、黒瀬の「お酒かな事件」とかはやっぱり最高に面白い。面白すぎる。

その回はたしかスペシャルウィーク(聴取率をはかる大事な週。普通は豪華なゲストを呼んだりして数字を確保しようとする)とかで、他のラジオは気合い入れてんのに「なんでくりぃむだけ身内話なんだよ」みたいな立ち位置もすげーかっこいい。

 

■好きなコーナー

「一単語人生相談」

何が面白かったとかは覚えてなかったけど、上田の振る舞いがかっこよくてたまらない。

『もっとこのコーナーが見たい! ってくらいの廃れる前に人気コーナーでもスパッと辞めるのがくりぃむANNのすごい所』って友達が言ってたけどマジでそうだと思う。

【一単語人生相談】

つい長々と説教してしまいがちな悩み相談に異を唱えるべく、上田晋也がたった一単語でリスナーの悩みをズバッと解決する。

有田さんがなかなかメールを読まずに焦らしたり、リスナーもわざと愚にもつかないような相談を送ったりして上田さんをカリカリさせる(上田さんも喜んでいるのである)。

 

 

 百瀬ガンジィ

■くりぃむANNの思い出

私は基本自分一人だけでコンテンツに盛り上がるタイプの人間なのですが、くりぃむANNはなんか誰かに言いたくて仕方がないワードがたくさんで⋯「寒いわね」とか「なんか」とか。

数年前に参列した結婚式で新郎とその親友がくりぃむANNリスナーだと知り(スピーチで言っていた)、テンション上がって式後に話しかけたのですが、「ラジオネーム:せんずり」などのワードを何も知らない友人(新婦)の前でうっかり出してしまった事を未だに反省しています。でもそれぐらい誰かと話したかった!

【せんずり】

くりぃむANNの名物リスナー。千葉県松戸市でコックをやっていた。名前が下品すぎるので、番組あげて改名総選挙が行われたこともある。

また、コーナーのレベルが高くてよく採用されるリスナー(ハガキ職人)を変に神格化してしまい、大喜利のオフ会で「ラジオネーム:農機具」を初めて見た時はめちゃくちゃ緊張しました。

トーク、コーナー、リスナーのいじりメールなどもう全体的に凄すぎる!「ラジオってこんなに面白いんだ」と深夜ラジオを聞くようになったきっかけの番組です。

あと、このラジオのおかげで下ネタにも強くなりました!!

 

■好きな回

ベタですが153回。上田がカリカリしている時はもれなく面白い。

好きな回と言われたら、CAFE回かラグビー部回の二極になる気がしますが果たして⋯⋯?

※おっしゃる通りでした。僕も153回が一番好きです。

第153回「心にあったかいミルクティーを 〜くりぃむしちゅーCAFE〜」

もっとリスナーと向き合うために、生放送中に真剣な悩みを募集してそれに答えていこうという心あったまる企画。突発的に始まったにも関わらず、リスナーから真剣なメールが多数寄せられた。

それなのに、上田さんは「ラジオネームが下品すぎる」「こんなラジオネームの奴が真剣に悩んでるわけがない」と激昂し悩み相談を放棄。

結局2時間の放送中、ずっとラジオネームを紹介するだけの回になった。

 

<読まれたラジオネームの一例>

・チンカスばあちゃん
・勃起しちゃった天津君
・自慢の下半身
・ド派手なちんちん
・何これアナルじゃん

 

■好きなコーナー

有田哲平の魂のリクエスト、ぷにすけ・パチェコのコーナー、例えてガッテン

※どれも面白い名物コーナーです。

 

落ち着いて記事を締めよう

ちょっとテンションが上がりすぎてしまいましたね。お酒かな?

深夜ラジオリスナーの悪いところが出てしまいましたが、でも本当に面白いコンテンツなのでまだ知らない人もぜひこの機会に触れてみてください。

 

ちなみに、放送作家の石川さんが明かしていましたが、ニッポン放送には2000年以降の音源は大体アーカイブされているそうです。

つまり、くりぃむしちゅーのオールナイトニッポンの公式音源はまだこの世に現存するということ。

 

この機会にみんなでしこたま騒いで、このムーブメントをくりぃむANNラジオCD発売まで持っていきましょうよ。

「そんなの無理だろ」「いろいろ大人の事情があるんだって」と思われるかもしれませんが、僕らが最終回の後に「くりぃむANN復活してくれ!」と願ってる時もそういう気持ちだったんですよ。7年半かかったけど復活特番が実現した時の喜びったらなかったな。

リスナーの熱量はきっとお偉いさんにも届く。まずはオフィシャルBOOKの波に乗るところから始めよう。

 

僕もさっそく予約しました。

まだのリスナーもこの機会にぜひ! 俺、先行ってっかんな!!

 

 

銀杏BOYZの「夢で逢えたら」を聴くと、曲終わりに「くりぃむしちゅーの! オールナイトニッポン!」と空耳が聞こえてくるんです。重症ですね。

 

▼くりぃむしちゅーオールナイトニッポンHP

▼くりぃむしちゅーオールナイトニッポン旧HP